どうしても変わりたい理由

 

どうしても変わりたい理由

 

 

 

中学2年のほぼ1年間は、

地獄のような日々だった。

 

 

 

実は中学1年の終わりに、

 

地元のデパートで
万引きで捕まり補導されたことがある。

 

 

同じ小学校からの同級生が
ヤンキーになり、

 

中途半端につるんでいたことで
彼の万引きに付き合うようになり・・・

 

その度合いは回を重ねるごとに
エスカレートしていった。

 

 

どう見ても中学生が着たら浮いてしまうような
売り物のコートを羽織って

そのままお店から出て行ったり、

 

文房具やビデオをわしづかみで
ゴソッと持って行ったり。

 

慣れるにつれ
その手口は大胆に。

 

 

そのデパートのお菓子売り場で

突然おばさんに腕をつかまれ、

 

持っていたお菓子の袋で何度も叩かれた。

 

一緒にやっていた友達も、

他の覆面パトロールに捕まって
泣きそうな顔で事務室に座らされていた。

 

 

交番でしぼられ、オヤジが迎えに来た時の
情けない気持ちといったら・・・

 

 

大好きな母ちゃんをガッカリさせたことが、

何より俺を自己嫌悪にさせた。

 

 

後日、何かの拍子でそのことを
他の誰かに話してしまい、

 

それがワル仲間に伝わってしまった。

 

 

まるでマンガの1コマのように
体育館裏で腹や顔を殴られ、

 

その翌日から仲の良かった友達が
俺のことを無視し始めた。

 

時には遠くから
ののしりの言葉が。

 

 

関係のない人まで
無視するようになり、

 

ほぼクラス全員がそんな態度に思えた。

 

 

自業自得かもしれないが、
初めて人生の孤独を味わった。

 

 

休み時間は上の階の

空いた教室に一人こもり、

 

黒板に「卒業までの残り日数」を

ひたすら刻む。

 

 

とにかく、早く

時が過ぎるのだけを待った。

 

永遠に思えるような、長い1年。

 

 

母ちゃんに心配させたくないから、

 

リンチや無視のことは言わず

いつも笑顔で帰宅し
普通に家で過ごしていた。

 

 

しかし、

 

子供を心から愛する親の目は
ごまかすことはできない。

 

何かに気づき、

学校の担任や周囲に
そっと相談していたそうだ。

 

 

そういえば・・・

 

いつの間にか

 

毎朝、家から玄関に出て見送り
見えなくなるまで立っているのが
習慣になっていた。

 

 

 

 

 

【まるでドラマのような・・・】

 

 

大学1年の頃から地元でやっていた、

 

メーカー直営の

ゲームセンターでのアルバイト。

 

 

機械のちょっとした
エラーを直したり、

 

メダルゲームの接客をしたり
UFOキャッチャーの景品を補充するお兄さんだ。

 

 

早番だった自分が終礼でいつも対面していた、

ちょっと気になる遅番の女の子。

 

ぽっちゃりしていて寄り目が可愛い、

長い髪のまちこちゃんだった。

 

 

社員の企画した飲み会で
遅番と飲むようになり、

 

泥酔してサワーの氷を
口移しで回すような
バカなことをやっているうちに・・・(笑)

 

 

同い年のこともあり、

意気投合して彼女と付き合うように。

 

 

ほぼ付き合いスタートと
同時に会計士の受験勉強を始めたことで、

 

彼女とのデートは

大学と専門学校とバイトの間の
わずかな時間だけ。

 

 

それでもいろんなところに出かけ、

お金がないながらも
純粋な恋愛を楽しんでいた。

 

 

20歳で初恋、しかも童貞喪失の相手。

 

まるで昔の人のようだが(笑)

「この人と結婚するんだろうな」

真剣にそう思っていた。

 

 

彼女が生理が来ない
といった時も、

 

悩むより先に
この子の子供が見たいと思った。

 

 

一次試験は突破するものの、

なかなか最終合格の朗報を伝えられず
悔しい思いばかり。

 

 

そんな3年が過ぎたある日、

 

ささいなことから
口ゲンカをした。

 

 

最終試験が3ヵ月後に
迫っていたこともあったので、

 

今は試験に集中して、
全て終わった後に謝りに行こう・・・

 

そう思い、ひたすら
ラストスパートに打ち込んだ。

 

 

試験が終わった8月。

 

何度電話をしても出ないので、

彼女のマンションにスクーターで向かい

合鍵で部屋に入る。

 

 

何かが動く気配。

 

「寝てるの?」

 

ライトをつけると、

裸の人間が2人重なっていた。

 

 

背中に嫌な汗が流れ、
何かがスーッとひいていく感じ。

 

そこから先は
あまり覚えていない。

 

 

マンションの前に止めた
スクーターに乗り込もうとした時、

 

まちこちゃんが追いかけてきた。

 

「友達でいてくれる?」

 

 

「無理でしょ・・・」

 

言いながらぼんやり顔を上げると、

後ろのほうで俺をにらむ若い男。

 

 

どちらを責める気にもなれない。

 

もう、どうでもいい。

正直そんな気持ち。

 

 

男に向かって叫んだ。

 

「この子、よろしくね!」

 

 

その後の記憶もあまりないが、

 

いつの間にか俺達カップルと
よく一緒に遊んでくれた先輩、

矢崎さんのアパートに立ち寄っていた。

 

 

いつものアパートのドアを叩くと、
見知らぬどっかのおっさんが出た。

 

「引っ越したのかな?」

 

そう思ったとたん

「DANくん!」と叫ぶ声が。

 

隣のドアから
矢崎さんが顔を覗かせていた。

 

 

「大丈夫?」

 

俺の尋常じゃない様子に気づき、

 

すぐに中に入れてくれ
コーヒーを出してくれた。

 

顔面が蒼白だったらしい。

 

 

彼と彼女のノリちゃんは、

 

夏休み中よく泊めてくれたり

プールや飲みに何度も連れて行ってくれた。

 

 

後からこみ上げてくる
悔しさや悲しみは、

 

彼らのおかげで何倍もやわらいだ。

 

 

 

 

 

【もっと成長したいという気持ち】

 

 

中学でのつらい経験。

 

大好きな初恋の人に
裏切られた過去。

 

 

どちらも

 

自分をちゃんとアピール
できなかったことや、

 

魅力が足りなかったことが
原因のように思えてならなかった。

 

 

人付き合いがもっとうまくなりたい。

 

自分を表現したい。

 

コミュニケーション能力を上げたい。

 

同性からも異性からも、
もっとモテたい。

 

 

言葉にするとベタな欲求が、

いろんな経験を通して強くなっていった。

 

 

 

 

 

俺が覚醒した「あの出来事」

 

 

 

今でこそ、行動力がありアクティブなイメージが
周りには定着しているが(笑)・・・

 

子供の頃は、レストランで親の陰に隠れて
お冷も頼めないほど、人見知りで小心者だった俺。

 

 

学生生活を通して
それなりの人付き合いには慣れたが、

 

どこか上っ面で薄っぺらい
人への接し方に自分で嫌気がさしていた。

 

 

 

そんな中、自分で起業してから
義理のイトコを通して知り合った藤生さん。

 

 

ドライにいえば、
同業なのでライバル関係。

 

 

何の利害関係もないお互い同士だが、

 

同じ早稲田の先輩だった彼は
俺のことを気に入ってくれ、

よく食事に連れ出してくれた。

 

 

 

ある日、いつもの大泉のサンロイヤルで
ハンバーグを食べながら、俺が言った。

 

 

「藤生さん・・・

 

俺もう、このビジネス
やめようと思ってます」

 

 

「えっ! なんで?」

 

 

「・・・・・」

 

「いや・・成功したら
すごいのは分かるんですけど、

チームのみんなが勝手すぎて・・・

 

もう嫌になっちゃいました。

 

 

俺を頼ってくれてるポチさん(藤生さんチームの仲間)

はこれからも応援していくので、
藤生さんがんばってくださいね!」

 

 

 

まるで熊のプーさんにメガネをかけたような
穏やかな彼の表情が、豹変していた。

 

 

 

「なんでこんなに・・・
どうして僕ばかり・・・
しょせん、オレなんか・・・

 

 

甘えんじゃねぇ。

 

悩んでいる自分に酔ってんじゃねぇ。 

 

 

悩んでいるおセンチさん。

 

悩んでいる自分ってかっこいいもんね。

 

 

オレは、本当はやりきりたいのに、
いろいろな壁があって、悩んでいる・・・

 

志はあるのに、
なかなか達成できずに悩む自分・・・ 

 

 

かっこいい・・・
あぁぁ、オレってかっこいい・・・

 

 

バカじゃないの?

 

 

悩んでおセンチになっていいのは、

中学生が女教師に惚れちゃって、
好きなのに、告白できない・・・

 

そんな時だけでいいんだ。

 

 

今、自分が悩んでいることは、

 

ウダウダ悩んでかっこつけてていいのか、

それとも、結果から逆算して、とにかく行動し、
結果をつかみ取るべきことなのか、

 

どっちかしかねえんだ。

 

 

悩んでいるおセンチさん? 

 

甘えてんじゃねぇ」

 

 

呆然とする俺に、彼は続けた。

 

 

「お前、ふざけんなよ。

人間関係がうまくいかないから、
あきらめるって?

 

 

ダサすぎる。

 

チャレンジして勝てないのはダサくない。

 

一番びびってんのは、
チャレンジしてできない自分を
受け入れちゃうことだろ?

 

 

いま受け入れなよ、おもいっきり。

誰も止めないから。

 

 

ダサいよ。ダサすぎる。

 

今まで信じていた、オレがバカだったわ」

 

 

 

いつも優しくて紳士的な彼は、紅潮した顔で
そのまま席を後にした。

 

 

 

その後、何時間も一人で
そのまま座っていた。

 

 

情けなくて、

自分のダサさを思い知らされて、

レストランの端っこで一人で男泣きしていた。

 

 

 

後で聞いたら、

 

藤生さんは俺のいないところで

いつも俺を自慢し、

 

「彼は絶対達成できる!」と
信じてくれていたらしい。

 

 

自己嫌悪の極致だった。

 

 

 

彼の信頼を裏切ったその日から、

ダサい自分に決別することをかたく誓った。

 

 

 

 

 

fake it until you make it

 

 

 

人は時に強烈な体験を持ち・・・

 

 

それをトラウマとして
胸に秘めていたり、

 

その辛い記憶が時々
頭をもたげたりする。

 

いうなら、

 

映画「ブラック・スネーク・モーン」で
幼少期に性的虐待を受けたレイが、

 

それをフラッシュバックで
思い出していたように。

 

 

 

 

 

【心のオアシス】

 

 

俺の場合は

 

4カ月で突然逝ってしまった
息子との別れ、

 

その後の地獄のような結婚生活。

 

 

元奥さんは精神科の
准看護師をしていたが、

 

自分自身の心が不安定な人だった。

 

 

自分に自信がなく、

いつも浮気を疑い

 

被害妄想から

当時流行っていたmixiで

俺のアカウントに勝手にログイン。

 

女性のマイミクにメッセージを
送りつける行動に出るほど。

 

 

怒りで我を忘れた時は
手を出す癖があり、

 

それが原因で前の夫と別れたというのは
彼女の身内から聞いた話。

 

 

突然死で息子が亡くなった後は、

その兆候がエスカレートした。

 

 

何かというと感情的になり、
たびたび攻撃的に。

 

 

その頃の俺は
両腕に青あざが絶えず、

 

外出時に隠すのが
難しかったほど。

 

 

ビジネスで人と会う気力もなくなり、

とにかく暗い毎日だった。

 

 

そんな時に気持ちを
明るくしてくれたのは、

 

周りにいた幸せな成功者達。

 

 

彼らに会うと、

 

自分の抱えたダークサイドが
元々なかったかのように

すがすがしく感じた。

 

 

彼らの周りにはいつも
ポジティブな人が集い、

 

やはり彼らは男女関係なくモテていた。

 

 

 

 

 

【Fake it until you make it!】

 

 

パーソナルモチベーターの
石井さんから学んだ、好きな言葉。

 

「そうなるまで、
そのフリを続けていなさい」

 

 

モテることに興味を持ち始めてから
俺がやったのは、

 

周りにいるモテる人を
マークすること。

 

一緒にいて気持ちがいい。

 

別れた後も、
また会いたいと思う。

 

 

気づいたのは、

口癖や口にする言葉が
ポジティブだということ。

 

 

否定や批判はもちろん、

愚痴や悪口、噂話とは無縁の彼ら。

 

 

マイナスは言わないようにしよう。

 

もう少し、聞いている側の

立場になって会話しよう。

 

 

そんな意識が芽生えた。

 

 

モテる人の口癖から、表情や立ち振る舞いを
自分なりにフェイクし始めた。

 

 

最初は不自然でも、

真似を続けているとホンモノになる。

 

「学ぶ(まなぶ)」の語源が
「真似ぶ(まねぶ)」たる所以だ。

 

 

 

 

【もっと人の役に立ちたいという思い】

 

 

突然だが、
あなたに聞きたい。

 

 

「死」というものへの
決着はついているだろうか?

 

 

俺は、もうついている。

 

 

10年以上前に出会った
あの知識・・・

 

アメリカ始め世界中の研究を
日本の大学の先生が分かりやすく
まとめてくれたおかげで。

 

 

「生きがいの創造」(飯田史彦)

 

 

何の研究か?

 

 

日本人があまり
まともに受け取らない

 

「生まれ変わり」
「死後の世界」

 

に関する学術研究だ。

 

これが宗教くさかったり
流行のスピリチュアル系の内容なら、

 

手に取る前に
ご免こうむっていたところだが・・・

 

 

福島大学の、しかも経営学の教授が「科学」として
まとめていたところに好奇心が動いた。

 

 

 

分かったのは、

人は死なないということ。

 

 

意識(いわゆる魂)は残り続け、

肉体を何度も入れ替わりながら
成長を繰り返すという事実。

 

 

肉体をまとって地球に来る
最も大きな目的は、人間関係や愛を学ぶこと。

 

いわゆる「徳を積むこと」で、

魂を成長させることができる。

 

 

つまり、

 

人の役に立つことで

その人を笑顔にし、感謝してもらえることをすること。

 

 

 

この生まれ変わりの知識は、

 

 

人の役に立ちたい、他社貢献したい

今回の人生で、一緒に成長する仲間が欲しい

 

 

そんな欲求を強くしてくれた。