「やっぱり、うまく話すことができません」
そう語る綾の眼差しは、真剣だった。
監査法人時代ランチでよく行った、虎ノ門病院近くの
キッシュのおいしいあのカフェを思い出す。
実はうまく話す必要なんてない
うまく話す人は、やはり目立つ分だけ憧れられる。
多くの人の笑いを誘う吉本の芸人や、レギュラー番組を
たくさん抱えるタレントなどが分かりやすい例だろう。
あなたが芸人を目指しているなら別として(笑)、一般人が
無理やりキャラを変え、「うまく話ができるようになろう」
などと話す技術を磨くこともない。
人前で笑わせたり盛り上げたりとエンターテインすることが
上手な人もいれば、少数の気心の知れた友達とのんびり会話を
楽しみたい人もいる。
うまく話すことを無理して目指すよりは、それぞれ持って生まれた
個性や芸風のまま、多くの人と良好な関係を維持していけるあなたを
目指したい。
そもそも、うまく話せる人を目指す理由は「人に好かれたいから」。
そうだとしたら、その目的のためにそつなく上手に話す必要はない。
うまく話すことよりも大切なのは・・・
あなたは「聞き上手が話し上手」だと聞いたことがあるはず。
そしてベストセラー作家である先輩タクミさんが教えてくれたのは、
聞き上手よりも質問上手のほうがモテるという事実。
尋問のようにただ質問を並べていくのではなく、相手が答えたい
質問を自然にしていく・・・もちろん自分の意見も入れながら。
相手の話を聞く時は、目を見てしっかり大きくうなずきながら
「あなたの話を聞いていますよ」「認めていますよ」ということを
伝える。この相づちは、会話の中で最も重要な要素だ。
また、相手の話を聞くスタンスも大切。
足や腕を組んだりせず、少し前のめりで聴く。オウム返しで時々
確認するなどの習慣が自然に身につけば、これだけで会話上手と
思われる。
これらは、うまく場を盛り上げたいからと面白いネタを話題にして
話すことよりもずっと大切で、しかも意識すれば誰もができる。
ここで、あなたの身近にいて時々
会いたくなる人を思い浮かべてみよう。
そういった人は一緒にいて心地良かったり、別れた後に後引く
心地良さがあったりと(笑)、とにかくまた会いたいと思える人。
あなたがそれを目指せば、常に盛り上がるための新しいネタを
探すような不毛な行動の必要もなくなる(笑)。
人間関係がうまくいかず、感謝されないことに悩む幼馴染のおっくん。
話すことが得意な世界で活躍する日本人を目指し、元ポーランド孤児と
ともにポルトガル旅行。
誕生日での性格分析だと、
俺と同じマザコンなのが面白い(笑)。
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