「フィリピンのコールセンターで働きたいんだが・・・
日本語だけでも大丈夫かね?」
英語と聞くだけで鳥肌が立つという
元バイト仲間の玉手さん(笑)。
世界第3の英語圏フィリピンで一切英語なしで
働きたいという、いささか無茶な要望を
彼が伝えてきたのは一昨日の夜だった。
フィリピンのコールセンターの現状
フィリピンといえばヤシの木やバナナ、マンゴーのイメージ
があり、実際かつては農業が強かったが・・・今はBPOと
呼ばれるサービス業がそれを抜いている。
その中でも主力になっているのがコールセンターだ。
優秀な大学を卒業した人でも、なかなか仕事が見つからない
フィリピン。給与面でCAよりも人気だったりする。
給料が良くてニーズがあり、すぐにありつけるとしたら
多くの人が思い浮かべるのがコールセンター。外資系と
いうことでイメージもいい。
ちょうど友達のアイビーも、マカティの
コールセンターに入ったばかりだった。
コールセンター業務はアメリカから始まり、コストダウンのために
インド、そしてフィリピンという流れになっている。
それまで世界一だったインドを抜き、世界一の規模となった
フィリピンのコールセンター市場。すでに200万人に近い
現地人がここで働いている。
この現状が生まれた背景には、人件費が安いため運営コストを
削減できること、彼らが得意とする英語を始め様々な言語に
対応できることがある。
友達の正輝は中国の大連で日本人向けのコールセンターを
運営しているが、話を聞くとフィリピンのほうが様々な点で
ベネフィットが大きい。
フィリピンのコールセンターで働くためのスキル
フィリピンで現地人と同様に、海外の人を相手に
コールセンターで働くと仮定しよう。
まずは当然ながら、ビジネスレベルの英語力。
50パーセント以上がシティバンクやIBM、マイクロソフトなど
大手のアメリカ企業の顧客に対応することになるため、ネイティブ
スピーカーと対等に話せる相当流暢な英会話力が求められる。
確かに大変だが・・・
かつてコールセンター市場を牛耳っていたインドの英語と異なり、
クセがなく俺達が学んだアメリカ英語を綺麗に話すフィリピン人と
働けるのは、あなたの英会話力を高めるのにもプラスになる。
そして、強靭な精神力。
俺も霞が関時代にヘルプデスクを何年も経験したが(笑)、
とにかく理不尽なことで叱られたり怒鳴られたりする。
フィリピンのコールセンターも例にもれず、
ストレスは半端ないとジェシーが語る。
何しろアメリカ人は主張がストレートだし、特に個人の場合は
激しく、電話を出た瞬間に激怒しているケースも。
さらには時差の関係で夜間に
働かなければならず、これがまたきつい。
これも日本でコールセンターを経験したことがあれば分かるが、
専門的な知識を持って臨機応変かつ柔軟に対応する必要があるのが
この仕事。
そのためのトレーニングもフィリピンでは英語がベースに
なるため、言葉に弱いと実際に働くのは厳しい。
なおかつ、現地の人達は月20,000円ほどの給料から始まり、
50,000円でもかなり良いほう。
日本人は、これでは
とても現地に住んでやっていけない(笑)。
そのため、実際はフィリピンのコールセンターで日本人が
働く際は、日本人向けに日本語で対応する職種になる。
ただしこの場合でも、現地採用価格なので
日本よりは給与が当然下がる点に注意。
一度、求人情報をチェックしてみるといいだろう。
春日さんは、結局ロシア女性と結婚した。
俺と同じ元人見知りの彼が来週、
初めてフィリピンに来るというので楽しみだ。
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