駐在員の生活は、広いコンドミニアムに住んで、
メイドと運転手に何でもしてもらえるとうらやましがる人が多いが、
フィリピンという途上国に住むのは大丈夫なのか心配になる人も多いはず。
駐在員に経験を語ってもらい、まとめてみた。
目次
フィリピンの駐在員の生活。コンドミニアムに子供や家族と住むのって?
フィリピンに駐在員として子どもや配偶者と家族で住む場合、
サービスアパートよりコンドミニアムが一般的だ。
コンドミニアムには24時間警備員がいるのが普通で、
場所によってはジムやプールがついたところもある。
マニラのビジネス街マカティやエリアに入るのにも
警備員のチェックがあるロックウェルなら、
治安がいいから小さい子どもがいても安心して住める。
マニラには外国人が多く住む安全なエリアがいくつかあるが、
このエリア内に巨大ショッピングモールなどの店も多く、
子どもの学校や買い物、外食などがすべてまかなえてしまうから、
快適さは日本以上だという人もいる。
日本との大きな違いは、
駐在員には運転手やメイドがついていることが多く、
食事の支度からアイロンかけ、外出の世話まですべてやってもらえることだ。
だから、駐在員生活にあこがれる人や
一度駐在すると日本に帰国するのが嫌になる人が多い。
フィリピンに駐在する駐在員や妻が、生活を公開したブログ。カラオケが楽しい?
セレブのような生活が送れる駐在妻生活はもちろんいいことの方が多いが、
フィリピン駐在妻のブログを読んでみると、
華やかなことばかりではないこともわかる。
https://ameblo.jp/havefun-vivi/entry-11814385230.html?frm=theme
駐在員や妻の社会は意外に狭く、
その中での付き合いは日本同様かなり面倒だ。
それに、メイドや運転手付きの生活は楽だが
全部してもらう生活には発見や感動がない。
友人Mは駐在妻の生活には1か月で飽きて、
かつてやっていたバックパッカーのほうが
発見や達成感があったとなつかしがっていた。
家事をすべてやってくれるメイドがいるフィリピン駐在妻には
時間を持て余して何をすればいいかわからないと言う人もいるが、
習い事をすれば現地の人と交流もできるし学ぶことで教養も身につく。
英語やズンバ(エアロビクスのようなエクササイズ)が人気が高いが、
友人はコーチをつけてテニスを習っていた。
フィリピン駐在員生活の娯楽や楽しみというと、
日本では気軽に行けないゴルフやマリンスポーツがあるが、
時間が空いたときすぐ行けるのがカラオケだ。
マニラには家族で楽しめるカラオケボックスがあって、
日本人客が多いからという理由で日本語の曲を入れているところもある。
一方で、フィリピン駐在員が行くカラオケ、
いわゆるキャバクラもあるが、これはフィリピンではKTVと言われ、
かわいい女の子たちとカラオケやお酒を楽しむところだ。
いたるところにKTVがあって毎週のように通う駐在員もいる。
このサイトは、フィリピン駐在員から得た生活に役立つ情報や
実際の駐在生活について感じることを集めたブログだ。
https://asia-magazine.com/archives/15836
フィリピンの駐在生活。駐在員の給料はどれくらい?
フィリピン駐在員は、
日本でもらっていたのとほぼ同額の給料が現地生活費としてもらえるほかに、
海外赴任手当が日本の口座振り込みでもらえる。
家賃は、決められた額までなら会社からの家賃手当てがあるし、
会社はメイドや運転手をつけてくれたり車を支給してくれたりするから、
日本で暮らすより贅沢だ。
フィリピン駐在を経験した知り合いKは
給料(=現地生活費)約30万に海外赴任手当が8万~10万だったと話していたが、
これは30代半ばの給料としてはかなりいい方だと思う。
フィリピンで駐在員が多く住むエリアは比較的治安がよく夜も歩けるほどだが、
その分コンドミニアムの家賃やスーパーの食材の値段は高い。
多くもらう分かかる生活費も日本より多くなると考えたほうがいい。
生活費や生活には不自由しない端から見るとうらやましいフィリピンの駐在妻だが、
だからこそ自分の存在価値を高めたいとか、
これまでのキャリアや能力を生かしたいと考えて仕事をしている人もいる。
その場合、注意しなければならないのはビザだ。
フィリピン駐在員の妻が持っているビザを就労可能なビザに変更する必要がある。
また、駐在員が勤める会社が妻の就労を認めているかどうかも確認しなければならない。
フィリピンに駐在する駐在員。事務所や求人はどこで?
フィリピンには多くの日本企業の駐在員事務所が開設されている。
フィリピンに進出する外国企業には、
支店・現地法人・駐在員事務所という3つの形態があるが、
その中で駐在員事務所は営業活動など利益を生み出す活動はできず、
フィリピンの顧客と日本の本社の連絡業務をメインに、
製品の品質管理や販売促進、市場調査や情報収集などを行っている。
フィリピンでまず駐在員事務所を立ち上げ、
その後支店に格上げすることはできるが、
現地法人にすることはできないから現地法人を設立した場合は、
駐在員事務所は閉鎖することになる。
フィリピンで駐在員事務所を設立するには
多くの書類提出や手続きが必要だが、
今はフィリピンで駐在員事務所や
現地法人の設立などを代行してくれる業者も数多くあるから、
費用はかかるが専門業者に頼んだ方が安心だ。
フィリピン駐在員事務所設立はもちろん、
閉鎖の手続きなども代行してくれるのですべて任せられるが、
その前に手続きの種類や流れなどが
わかりやすいサイトを見て理解しておくことをお勧めする。
https://www.digima-japan.com/knowhow/philippines/13877.php
Jetroが発行しているフィリピンの支店や
駐在員事務所設立に関する詳細が役に立つから見てほしい。
https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/country/ph/invest_09/pdfs/ph12A010_kaisyasetsuritsu.pdf
フィリピンで求人をさがすなら
営業活動をしない駐在員事務所や
日本本社から派遣された社員がいる支店ではなく
現地法人のほうが見つかりやすいと思う。
フィリピン、マニラで駐在員が多い場所
マニラのビジネスの中心地マカティには
世界の大企業の支社や現地法人も多く、
日本人だけでなく外国人駐在員が多くインターナショナルな雰囲気の都市だ。
その中で、サルセドビレッジは単身者用のコンドミニアムや
カフェなどが集まっているが、
公園や道路が整備されている住みやすいエリアだ。
コンドミニアムは他のエリアに比べちょっと古い印象がある。
これに対して、レガスピビレッジは
サルセドビレッジより新しくハイランクのコンドミニアムや
高級ショッピングモールが集まるにぎやかなエリアだ。
マニラ日本人学校があるから、この近くに住む日本人駐在員家族が多い。
マカティの中で、もう一つロックウェルという地区にも日本人駐在員が多い。
警備員のチェックを受けないとエリアに入れないから治安の面で安心だ。
他の地区と比べる狭いと感じることもあるが、
買い物はこのエリア内で困らないし
街もきれいに整備されているから快適に暮らせるエリアだ。
マカティ市の隣のボニファシオは、
外国人富裕層をターゲットに開発された居住区で、
その中でも特に多くの高級コンドミニアムが集まっているのが
セレンドラという地区だ。
ボニファシオは発展途上国だということを忘れるくらい
きれいで安全に建設されたエリアだが、
唯一の欠点は、
渋滞がひどく隣のマカティ市へ行くのに1時間以上かかることだ。
マカティ市から南へ高速道路を30分ほど走るとモンテンルパ市に入る。
その中のアラバンという地区は、高級住宅が集まるエリアだ。
モンテンルパ市よりさらに南の
ラグーナなどの経済特区に勤務する人が多く住んでいる。
以前はマカティから通う人が多かったが、
最近はマカティと同じくらいきれいで安全なアラバンから通うようになり、
居住者が増えてきた。
まとめ
フィリピン駐在員の生活は、
日本での会社員としての生活よりも快適でぜいたくだが、
やはりいいことばかりではなく駐在員妻のコミュニティや
何でもやってもらえるからこそ感じる物足りなさなど、
マイナス面もある。
駐在員生活を始める前に、
そのプラス面とマイナス面を知っておくことは、
実際に駐在員として生活したときのトラブル防止につながると思う。
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