「フィリピンの問題って
そんなに深刻なんですか?」
行動力はあるが後先を考えないことで後悔が多い
テツには(笑)、フィリピンでの問題の実情を
先に全てさらけ出しておいた。
長期滞在を決めてから後悔しないためにも。
フィリピンの問題はまだ山積み
現地に移住して感じるこのフィリピンという
新興国の問題は、冷静に見れば少なくない。
身近なところからいえば、人々のモラル。例えば
ゴミのポイ捨てや放尿(笑)、街がとにかく汚くて臭い。
路上喫煙やタクシーの乗車拒否、ぼったくりもそう。
人を待たせても何とも思わない店員。暇があれば
仕事中もスマホをいじったりダベったり。
時間のルーズさやお金の約束を守らないこと。そもそも
簡単に人からお金を借り、それを返さずに自分のものにしてしまう。
おごってあげても、当たり前という感じでお礼も
言わないこと。もともと「お金を持っているほうが払う」
という考え方なので仕方ないが。
見栄を張る文化であり、それに伴って
小さな嘘や言い訳が多すぎること。
物や建物のつくりのいい加減さ。下水道が整備
されていないことで、冠水があちこちで起きること。
停電の頻発やインターネットが遅すぎることも、
来比する多くの外国人を苛立たせる。
何より、マニラやセブシティの一部を始めとする
慢性的な交通渋滞と排気ガス。
殺人は、何だかんだ言っても日本の10倍以上ある。
貧しいことを理由に強盗に走る輩。銃社会でもあるので、
ほぼ必ずと言っていいほど彼らは凶器を持って事に臨む。
俺達外国人に関していえば、現地で働くと25パーセント以上と
高い所得税を持っていかれること。外国人の多い地域以外では、
やはり治安的にまだまだ安心できないこと。
フィリピンの都市部でよく起きる昏睡強盗や、
未成年の売春の問題もある。
深刻なフィリピンの問題
この国の深刻な問題の一つは、
違法なドラッグの流通。
とにかく他の国に比べて安いことで、一般庶民や
子供までもが簡単に手を出せてしまう。
ドゥテルテ大統領によってかなり改善は進んだが、
それでも完全になくなったとは到底いえない。
そしてもう一つの深刻なフィリピンの問題といえば・・・
ミンダナオのモロ民族解放戦線と政府との衝突、そして
東南アジアを始めとする各地から集結してくるイスラム教
過激派組織「イスラム国」シンパの兵士達との戦い。
友達のカレンが住んでいるカガヤンデオロからそれほど
遠くないマラウィ市で、斬首など残虐な行為が繰り返され
多くの人が犠牲に。
この街が壊滅的になった様子は、
日本でも報道されていた。
個人的にフィリピンで
最も命の危険にさらされたのは・・・
元カノのクリスのビジネスを手伝うために同行した
ケソンプロヴィンスで、新人民軍というフィリピン人
テロリストと遭遇した時。
歪んだ思想を持ったこういった人達はフィリピンに限らず
世界中にいるが、この国でも深刻な問題の一つとなっている。
貧困にあえぐフィリピン・・・
そう思って到着したマニラ、空港の入り口で
アテンドした浅利さん。
マカティの超高層ビル群を見て、目を丸くしていた。
フィリピン人が貧困でも笑顔をなくさない理由
下見なしで移住してきて、すでに数年。
フィリピンの気候の心地良さと、南国特有のゆったりとした人々と
笑顔に囲まれ、貧困といわれるこの地で、日本にいた時よりも
ストレスなく楽しく暮らしている。
浅利さんがそうだったように、このフィリピンには貧しい
イメージがつきまとう。それは「ワンピース」のモチーフになった
かつての有名なスモーキーマウンテン、また貧困街の画像がネットに
出回っているから。
そういった場所はもちろん、今でも多くの地域にある。
しかし一方で高級コンドミニアムやセキュリティ万全のビレッジが
各地にあり、ランボルギーニなどの高級外車が街中をガンガン走り
回っているのもフィリピンの別の一面。
要はフィリピンという国も、日本以外の多くの国がそうであるように、
貧困というよりも格差が極端に大きいということだ。この国の実際の
経済成長率の高さは、数字が如実に物語っている。
ところで、フィリピン人は貧しいのに日本人よりも楽しそうなのは
なぜか考えたことはあるだろうか?俺の場合は現地に来て貧困の
現状を目の当たりにし、それに思いを馳せた。
彼らの文化を示す4つの「F」。
そこにヒントを垣間見たのは、つい先日のこと。
ファミリー(家族)
フェイス(面子)
フェイス(信仰)
フェスタ(祭り、祝い事)
家族や仲間で支え合う、信じる、
そして今という時を思いっきり楽しむ。
日本人は逆に、面子を過剰に気にしながらストレスまみれになっている
一方で、フィリピン人が持つ他の3つのFをほとんどなくしてしまって
いる。
これが、日本の自殺率の高さにも
つながっていると思えてならない。
貧困に負けないフィリピン人から学ぶこと
「ポストカードの裏と表」とは薫さんがよく使っていたフレーズ。
苦労と良いことの面積はポストカードのように同じであり、人は
誰しも、苦難を経験した分だけ幸せを手にできるということ。
また苦しさや辛さは人の痛みを知ることであり、人間的に大きく
成長できるチャンスでもある。苦しさや辛さは、次の幸せのための準備。
人間の運気の流れにもサイクルがある。同じ人が常に絶好調と
いうこともないし、良い時があれば悪い時もあるのが普通。
長い人生には、俺が離婚の前後まさにそうだったように、
辛いことや苦しいことが信じられないほどたくさん起きてくる。
受け止め方はそれぞれだが、そんな時どう考えるかによって
その後の飛躍の度合いが大きく変わる。
困難な時ほど強い決意を持って生きれば、困難がむしろ次への
大きなステップになる。そしてさらに多くのチャンスに出会い、
よりたくさんの人が協力してくれるようになる。
adelも含め身近でフィリピン人達を見ていると、宗教観からなのか
これが腹の底で腑に落ちている気がする。
だから俺は困難な出来事に出会っても、
感謝をすることを彼らから学んだ。
困難を乗り越えた人の言葉には、他の人にはない魂の力がある。
人生はうまくいった話よりも、失敗のエピソードのほうが魅力的
だったりする。成功・成功・成功、全て完璧で一つ残らず思い通りに
事が進んだ・・・そんな話は退屈すぎて映画にならないだろう(笑)。
たくさん失敗した人のほうが、壮絶な現実を見てきている分
かえって面白い人生を歩んでいるし、人柄も魅力的だ。まさに
薫さんのように。
日本に生まれたことに感謝しつつ、
他の国の人から大切なことを学んでいく。
仲間とこれを続けたい。
フィリピンの女の子がとにかく大好きな小味山は
俺と同様にネガティブ出身だが、
変化した彼を今は信じて見守るしかない。
どれだけ日本が住みやすい所なのかを感じました…フィリピンの人はこれが普通!と思って生活しているのですね…今までのブログを読ませて頂いてフィリピンのいい所もたくさんあるのにどうしても悪いところが目についてしまいますね(*_*)